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庭仕事の哲学

オーガニック専門店

庭仕事の哲学

その土地が、健やかに生きられるように。

この記事の内容

庭に立ったとき、まず何を見るか。
さえもん園は、草木の姿とともに、
その場所を流れる水や空気、足元の土を見つめます。

どこから雨が流れてくるのか。
どこに日が当たり、どこに湿り気が残るのか。
どんな草が生え、どんな生き物が暮らしているのか。

土地には、それまでの時間が積み重なっています。
地形や土の状態、残された木々にも、
その場所が歩んできた歴史が現れています。

庭づくりは、その土地を知ることから。
あらかじめ決めた形に、現場を当てはめるのではなく、
観察しながら、必要な仕事を見つけていきます。

草木と落ち葉のある庭で手入れをする様子

暮らしの足元・根元から整える。

枝を切る前に、木の育ち方を見る。
水を流す前に、その先の行方をたどる。
草を刈る前に、そこで果たしている役割を考える。

ひとつの手入れが、周囲にどうつながるのか。
すぐに見える変化と、そのあとに続く営みの両方を、
できるだけ丁寧に見ていきたいと考えています。

土が硬くなり、水や空気が通りにくい場所では、
根のまわりや土中の状態に目を向け、
通気と浸透を整える方法を考えます。

雨を受け止め、地中へ戻していく雨庭も、
その土地の条件や、周囲の水の流れを読みながら。
庭から続く水の行方まで、視野に入れて取り組みます。

庭の中にあるものを、次へつなぐ。

剪定した枝、刈った草、積もった落ち葉。
庭の手入れで生まれるものには、
その土地を育てる資源としての使い道があります。

草を敷く。枝葉を活かす。土へ還す。
外から持ち込むものや、外へ運び出すものを減らし、
できる限り、その場所の中で循環させていきます。

除草剤、防草シート、農薬、消毒は使わず、
コンクリートやモルタルの使用も、できるだけ抑える。
土や水、生き物のつながりを残すための選択です。

在来の草木を大切にし、
小さな生き物が暮らせる余地を残す。
手入れの中でも、その土地らしさを引き継いでいきます。

庭で藁などの自然素材を扱う様子
土と根、水の流れを丁寧に観察する手元を描いた水彩画

今の庭と、その先の庭を考える。

木は、景色をつくると同時に、
木陰を落とし、雨を受け、生き物の住処になります。
庭木の手入れでは、そうした働きも大切にします。

木々の蒸散や、日陰と日向の温度差など、
庭の中にある自然の働きに目を向けながら、
風が生まれ、熱や湿気がこもりにくい環境を目指します。

草木が育つことと、人が心地よく暮らすこと。
その両方を考えながら、土と水の流れを整える。
さえもん園は、それを庭師の仕事だと考えています。

海と山を前に立つ、さえもん園の庭師

施工は、その先の始まり。

庭は、手を入れた日からも変わり続けます。
根が伸び、枝葉が育ち、落ち葉が積もる。
人の暮らし方も、年月とともに変化していきます。

だから、育っていく余白を残したい。
その土地が持つ力が、少しずつ働いていくように、
施工を、その先の営みが続く始まりにしたいのです。

ひとつの庭は、その場所だけで完結していません。
水の流れも、生き物の行き来も、
家の境界を越えて、周囲の環境へと続いています。

庭から土中環境と暮らしを再生し、
その積み重ねを、地域の環境へとつなげていく。
さえもん園は、そんな庭仕事を続けていきます。

さえもん園
オーガニック庭師 中山佳樹

想いを、もう少し深く。

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